勇気ある撤退 ! ! → やがて後悔の念に
2012年9月7日 登山 コメント (6)
5日、上高地から10時間、標高差1680mを登り槍ヶ岳登頂。
「殺生ヒュッテ」に宿泊。今日一日は良い登山日和だった。
しかし、夕食時に見たTVに依ると明日は天候悪化の予報。
更に翌6日、私達が通過予定の北穂高岳で61歳の男性が滑落死。
8日に通過予定の重太郎新道で15m滑落して重症の怪我人が出た。
昼間飛んでいたのは救援ヘリだったと思うと気が滅入った。
6日5時に起きるとザンザン降りの雨。それでも数人は出発していた。
槍ヶ岳~北穂高岳間の大キレットは、鎖とハシゴだけでなく
両手両足を岩にかけてよじ登らなければならない地点があるから
その内1点でスリップすれば、滑落死の可能性は十分だ。
昨日転落死した男性の家族は、事故の連絡を受けて驚き駆け付け
変わり果てた家族の姿に、どんなにか悲しまれた事だろうか。
そんな事が脳裏をよぎり、躊躇なく下山コースに足を踏み出していた。
下山を始めて5時間、穂高岳と槍ヶ岳と上高地の分岐点横尾到着。
登山者の休憩場所になっていて、温かいココアを飲んで一息入れた。
すると夫が腰をさすりながら「腰が痛い。重症らしい」と言う。
「岩に張り付いている時だったら身動きがが取れなくて大変だったね」
と、この時は「 勇気ある撤退、大正解 」 と自己満足した。
横になって腰を伸ばしたいと言うので、14時発の「さわやか信州号グリーン車」のチケットを
確保できる事を願って上高地バスステーションへと急ぎ、運良くゲットし、乗り込んだ。
快適なプレミアルシートで手足を伸ばして休み、諏訪サービスエリアで買った
「横川の峠の釜飯」を食べ、ホッとした所で発した夫の一言にwitchは耳を疑った。
「 オレ一人なら、天気が悪くても下山しないで南岳小屋でキレット通過のチャンスを狙ったな」
この時点から、後ろ向きな姿勢になって下山してきた事に後悔の念がフツフツと湧いてきた。
10時間もかけて苦労して登った槍ヶ岳を、翌日には8時間で一気に下山してしまった。
上の山小屋でのんびり談笑しながら、天気の回復を待つという手もあったのに・・・
本当にwitchは思慮が浅い、目先だけを見て突っ走ってしまう (涙)
どうして、もっと余裕のある姿勢で臨めなかったのだろうかと、後悔・後悔・後悔・・・
あ~ぁ、あそこまで行ってさぁ。 バカだよねぇ。 内心は自信が無くて怖かったのかなぁ。
「殺生ヒュッテ」に宿泊。今日一日は良い登山日和だった。
しかし、夕食時に見たTVに依ると明日は天候悪化の予報。
更に翌6日、私達が通過予定の北穂高岳で61歳の男性が滑落死。
8日に通過予定の重太郎新道で15m滑落して重症の怪我人が出た。
昼間飛んでいたのは救援ヘリだったと思うと気が滅入った。
6日5時に起きるとザンザン降りの雨。それでも数人は出発していた。
槍ヶ岳~北穂高岳間の大キレットは、鎖とハシゴだけでなく
両手両足を岩にかけてよじ登らなければならない地点があるから
その内1点でスリップすれば、滑落死の可能性は十分だ。
昨日転落死した男性の家族は、事故の連絡を受けて驚き駆け付け
変わり果てた家族の姿に、どんなにか悲しまれた事だろうか。
そんな事が脳裏をよぎり、躊躇なく下山コースに足を踏み出していた。
下山を始めて5時間、穂高岳と槍ヶ岳と上高地の分岐点横尾到着。
登山者の休憩場所になっていて、温かいココアを飲んで一息入れた。
すると夫が腰をさすりながら「腰が痛い。重症らしい」と言う。
「岩に張り付いている時だったら身動きがが取れなくて大変だったね」
と、この時は「 勇気ある撤退、大正解 」 と自己満足した。
横になって腰を伸ばしたいと言うので、14時発の「さわやか信州号グリーン車」のチケットを
確保できる事を願って上高地バスステーションへと急ぎ、運良くゲットし、乗り込んだ。
快適なプレミアルシートで手足を伸ばして休み、諏訪サービスエリアで買った
「横川の峠の釜飯」を食べ、ホッとした所で発した夫の一言にwitchは耳を疑った。
「 オレ一人なら、天気が悪くても下山しないで南岳小屋でキレット通過のチャンスを狙ったな」
この時点から、後ろ向きな姿勢になって下山してきた事に後悔の念がフツフツと湧いてきた。
10時間もかけて苦労して登った槍ヶ岳を、翌日には8時間で一気に下山してしまった。
上の山小屋でのんびり談笑しながら、天気の回復を待つという手もあったのに・・・
本当にwitchは思慮が浅い、目先だけを見て突っ走ってしまう (涙)
どうして、もっと余裕のある姿勢で臨めなかったのだろうかと、後悔・後悔・後悔・・・
あ~ぁ、あそこまで行ってさぁ。 バカだよねぇ。 内心は自信が無くて怖かったのかなぁ。
コメント
勇気ある撤退に1票!
そういうところが、事故に遭う人、遭わない人の差では?
命あってこそ、です^^
無事に帰ってこそ次のチャンスがあるのです。お山はいつもそこにあるのですから。良かったよかった、勇気ある撤退、万歳です。
ありがとうございます。
前日に死者が出た場所を通過するのに抵抗がありました。
事故は連鎖する事が多いですし、亡くなった方に 「寂しいよー」 と呼ばれる様な気がしまして。
少し間を置いて、再挑戦しようと思っています。
初日は途中の槍沢ロッヂに泊まる予定だったのに、早く着いてしまいました。
「行くぞー」と、夫のいつものイケイケ病で、オーバーペース気味でした。
一時は持病のぎっくり腰が出たかと心配したのにあの言葉ですものね~ 参ったわ(笑)
途中撤退で残念でしたが、気が進まない時は止めるに限りますよね。
昨日も岳沢への重太郎新道で怪我人が出たようです。
何故かザックがずっしりと重たく感じて、これを背負っての難所越えに自信が持てませんでした。
槍に向かう道で、大きな荷物を背負って下山して来た高校か大学のワンゲル部に出会いました。
最後尾から2番目の子が足を足を挫いた様にバタンと倒れ、起き上がれませんでした。
「大丈夫 ? 」としか声を掛けられませんでしたが、可哀相でした。
お天気のこと気になっていました。
ご無事でなにより♪
さすが、witchさんの判断は正しかった!
私もミハーハハさんと同じ、次のチャンスがあるのだから後悔なんてしなくていいです^^
皆さんに後悔しなくて良いと言って頂いて、気が楽になりました。
下山を決意した6日は一日中強い雨が降って、雷も心配になっていました。
カッパの中は汗でびしょびしょ、傾斜が緩くなった槍沢からは傘をさしての下山でした。
元気でいれば、チャンスはいくらでもありますものね。
ありがとうございます ! !